白黒RPGと“みこすり半”劇場。
ランダムエンカウントとターン制コマンド選択バトルのRPG。
戦闘でモンスターを倒すと「仲間になりたそうに……」という定番の流れになり、受け入れると嬉しそうに馬車に駆け込む……のではなく、即座にしっぽりと始まるといういかにもな同人ゲー。
だがそこに至るまでに主人公にもモンスターにもセリフがなく突然ずっぽりと入っているので趣も何もあったものではない。そして短い。6回くらいページ送りしたら漏れ出てしまうという「みこすり半劇場」である。
スカスカストーリー
ストーリーは主人公が魔王を倒すという定番だが、魔王城に行くための鍵となるオーブを取りに行くお使いだけしかやることがない。そのお使いすら町をうろつく村人モブから情報を聞くだけでイベントとして作られているわけでもない。ネームドNPCなんて誰もいない。
プロローグもなければシナリオというものも存在しておらず、魔王が悪さをしている描写も「あいつは悪者だ」とモブが言っているくらいでほとんどない。ラストダンジョンに行って話しかけるまで魔王は存在すら出てこないため戦う理由が見えない。倒したところでエピローグもない。何もない。
だもんで第三者視点のプレイヤーからすれば、配下のモンスターたちを弄び蹂躙する上に一方的なカチコミを決める主人公の方がよっぽど魔王に見えてしまう有様。
昔のRPGの悪いとこ取りバランス
短所
- 仲間は30体に膨れ上がるが戦闘に参加できるのは4体までで補欠には経験値が入らない
- エンカウント半減アイテムはわずか100歩で効果が切れてしまう再使用の手間
- 状態異常が強力で使用頻度も高いうえに範囲が全体
- にげるコマンドの成功率が悪い
- 救済要素なし
寝室目当てだと前述のように仲間になった時の「みこすり半劇場」しかなく、それ以降は戦闘での駒にしかならないためハードルの高いRPG要素は障害でしかない。それでなくても個性もなけりゃ会話もないという掘り下げ放棄でつまらないのに。これでは特徴であるはずのモンスター娘の魅力が描けるわけもない。
まとめると全ての面においてゲームに対する期待を煽るものが何も作り出せていない。
遊んだところで見返りが無いに等しいから残るのはバランス難のレベリング作業だけになる。レベルや好感度を上げて段階的に掘り下げるイベントとかできなかったのだろうか。破綻しているわけではないので遊べなくはないが、RPGしたいなら別のがいいし、寝室もみこすり半ではおすすめはできない。よっぽど絵柄が好みなら……。
・仲間になるモンスターは30体
・クリアしたら回想開放
・そのまま周回可
・クリアまで6時間程度
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